みなさん、こんにちは!
「監督が怒ってはいけない大会」の吉武です。
12/1の大会は終了しましたが、引きつづき、コーチングやペアレンティング情報を発信していきたいと思います!
今回は、「アンガーマネジメント」について、お送りします。
スポーツに限らず、日常生活でも役に立つ知識&スキルです。
ぜひ、ご一読ください!
■――――――――――――――――■
スポーツを通じた子どもの成長を
考えるためのニュースレター #11
■――――――――――――――――■
大会当日、益子直美さんによる「アンガーマネジメント・セミナー」が開催されました。
参加できなかった方のためにも、概要をお伝えしていきます!
アンガー(Anger)は、英語で「怒り」。
マネジメント(Management)は日本語でも良く使いますが、ここでは「うまく対処すること」という訳が適切でしょうか。
つまり、「怒りの感情とどう上手につきあうか」という意味合いです。
このアンガーマネジメント、1970年代に心理学や脳科学をもとに、アメリカで開発されました。
当初は、DV加害者など、犯罪者のための矯正プログラムだったそうです。
それが、「普通の人にも超使える!」となり、今では企業研修などでも活用されています。
アンガーマネジメントと言うと、「怒らないようにする方法」と思われがち。
先日の大会名も「怒ってはいけない」ですしね…
でも、「怒り」は全ての人が持つ自然な感情です。
どんな人でも、怒りの感情をなくすことはできません。
アンガーマネジメントでは、「怒り」の感情とうまくつきあっていくことを目指しています。
人間ですから、「怒り」の感情はなくせません。でも、「怒り」をうまくコントロールすることは可能です。「怒り」の感情の仕組みを知り、他者との違いを受け入れることで、人間関係を良くし、自分自身がハッピーになることが「アンガーマネジメント」の考え方です。
何かに腹がたったとき、感情まかせにきつい言葉を放ってしまい、後悔したことはありませんか?
中には「モノに当たって壊してしまった」「つい手が出てしまった」という方もいるかもしれません。
そうなると、むしろ事態が悪化したり、人間関係にひびが入ったりしてしまいますよね。
でも、アンガーマネジメントを知ると、そんな過度の怒りをうまくコントロールできるようになります。
つまり、無駄に怒ることを減らし、必要な場面では適切に怒りを伝えられるのです。
親・指導者・上司としてはもちろん、日常でも活用でき、自分の生活の質を上げることが可能です。
ここでは、怒りを鎮める代表的な方法を2つご紹介します。
【1】6秒ルール
怒りの感情が湧いたときに、6秒間だけその気持ちを表現しないようにするテクニックです。
怒りのピークは長くても6秒程度と言われます。
つまり、この6秒間を乗り切れば、衝動的な行動を抑えられるのです。
腹が立ったら、このルールを思い出し、心の中でゆっくり1から6まで数えましょう。
そうすれば、怒りの感情は少し収まり、理性的な対応ができるはず。
【2】怒りが生まれるメカニズムを知る
怒りの発生のメカニズムのひとつが、期待と現実のギャップです。
これをライターに例えたのが下の図です。
ライターのガスは心の中のネガティブな感情。
それに「~であるはず」「~であるべき」という自分の期待や願望、価値観が着火のトリガーとなって、怒りという炎が生まれるというわけです。
この「ネガティブ感情」と「~べき」を減らすことで、怒りの炎を小さくすることが可能です。
・ライターのガスが日々感じているネガティブな感情
・「~であるはず」「~であるべき」という自分の期待・願望・価値観が着火のスイッチとなる
・炎は怒りを表している。ガス(ネガティブ感情)や着火トリガー(~べき)が大きいと炎も大きくなる
「ネガティブ感情」を減らすのは、すぐには難しい気がします。
個人的には「~べき」を減らす方が簡単かなと思うのですが、いかがでしょうか。
自分の理想や価値観を捨てる必要は全くありませんが、他人にも「~べき」を押し付けない意識を持つことで、怒りの感情は軽減することが可能です。
これは、多様性を尊重し、相手の価値観を受け入れる寛大さにもつながりますよね。
また、こうしたメカニズムを知っているだけでも、自分の感情を客観的に見ることができ、自然と強い怒りを感じなくなるのではないでしょうか。
この「アンガーマネジメント」の講座を開催している団体として「日本アンガーマネジメント協会」が知られています。
もしよかったら、ウェブサイトのぞいてみてください。